技術解説 · 2026年7月16日 · 7分
Jackery SlimPower H1発売|薄型ポータブル電源の特徴と注意点
2026年7月15日発売のJackery SlimPower H1を公式情報で解説。厚さ67mm、1024Wh、定格800W、UPS機能の特徴と、設置・出力・拡張時の確認点を整理します。

Jackeryは2026年7月15日、薄型ポータブル電源「SlimPower H1」を発売しました。最大の特徴は厚さ67mmの据え置きしやすい形状です。一方、容量は1024Whでも定格出力は800Wのため、一般的な1000Wh級をそのまま薄くした製品ではありません。
この記事では、Jackery公式製品ページで2026年7月16日に確認できた仕様を基に、向く用途と購入前の注意点を整理します。販売価格や割引は変動するため、比較軸から外しています。
先に結論:持ち運びより「家電の近くに常設」したい人向け
SlimPower H1が向くのは、冷蔵庫や水槽、デスク周辺など、守りたい機器の近くに電源を置いておきたい人です。
- 厚さ67mmで、横置き・縦置き・別売り金具による壁掛けに対応
- 1024Whの容量と定格800WのAC出力
- 停電時に約10ms以内でバッテリー給電へ切り替えるUPS機能
- 専用拡張バッテリーとの組み合わせで最大2048Wh
反対に、電子レンジやドライヤーなど800Wを超える家電を使いたい人や、キャンプへ頻繁に持ち出したい人は、一般的な高出力モデルも比較した方がよいでしょう。
SlimPower H1の主要スペック
| 項目 | 公式仕様 |
|---|---|
| 発売日 | 2026年7月15日 |
| 容量 | 1024Wh |
| AC定格出力 | 800W |
| 瞬間最大出力 | 1600W |
| 厚さ | 67mm |
| 重量 | 約10.5kg |
| AC充電 | 約1.5時間 |
| UPS切り替え | 約10ms以内 |
| バッテリー | リン酸鉄リチウムイオン電池 |
| サイクル寿命 | 約6000回後も初期容量の70%を維持 |
| 拡張時の最大容量 | 2048Wh |
数値はメーカー公称値です。実際の稼働時間や充電時間は、接続機器、設定、温度などで変わります。
注目点1:床面積ではなく「厚さ」を減らした設計
一般的な1000Wh級は箱型で、棚や床にまとまった奥行きが必要です。SlimPower H1は厚さを67mmに抑え、横置き・縦置き・壁掛けの3通りに対応しています。冷蔵庫の横や家具周辺など、従来の箱型を置きにくかった場所が候補になります。
ただし、約10.5kgあるため「薄い=どこにでも置ける」ではありません。冷蔵庫の上に置く場合は天板の耐荷重を確認し、縦置きでは付属スタンドなどで転倒を防ぎます。壁掛けには別売り金具と下地の確認が必要で、石膏ボードだけへの固定は避けるよう公式FAQで案内されています。
注目点2:1024Whでも出力上限は800W
容量Whは使える電力量、出力Wは同時に動かせる機器の消費電力の目安です。SlimPower H1は1024Whですが、AC定格出力は800Wです。同時に接続する機器の消費電力を合計し、800W以内か確認してください。
高出力家電も使いたい場合は、1500W以上のモデルを含む1000Wh級5機種比較と並べると違いが明確です。容量と出力の基礎はWh・mAhの解説でも確認できます。
注目点3:UPSは用途と切り替え条件を確認
公式FAQでは、停電時に約10ms以内でバッテリー給電へ切り替わるとされています。ただし、0msで切り替わる無停電電源装置ではなく、メーカーはデータサーバーやワークステーションなど、無停止が必要な機器への接続を案内していません。
また、停電復旧後の給電を遅らせる「遅延起動機能」を設定すると、10ms切り替えのUPS機能は無効になります。冷蔵庫などにつなぐ場合も、接続機器側の取扱説明書と許容出力を確認し、「UPS搭載」だけで動作を保証されたと判断しないことが大切です。
購入前に確認したい5項目
- 接続したい機器の定格消費電力と起動時の電力
- 複数機器を同時に使う場合の合計が800W以内か
- 設置面の耐荷重、転倒防止、周囲の通気スペース
- 壁掛け金具やDC Inputモジュールが別売りであること
- 専用拡張バッテリーを含む総設置スペースと予算
ソーラー充電には別売りのDC Inputモジュールが必要です。パネルを組み合わせたい場合はソーラーパネルの基礎も確認してください。
まとめ
Jackery SlimPower H1は、厚さ67mmの形状とUPS機能により、家電の近くへ常設する使い方に焦点を当てた新製品です。1024Whの容量、定格800W、約10.5kgという仕様から、持ち運びや高出力より設置性を優先する人に向きます。
購入前は「どこに置くか」「何Wの機器につなぐか」「停電時に何時間使いたいか」を先に決めましょう。他製品を含めて選ぶ場合は比較表、用途が固まっていない場合はかんたん診断から候補を絞れます。